# 工具の原価配賦の仕組み

複数の原価計算方式がある理由と、カテゴリで多数の在庫品目をまとめて設定する方法を説明します。

Source: https://support.toolingmetrics.com/ja/inventory/overview/cost-allocation/
Updated: 2026-10-29

工具費は一般に製造原価全体の3〜5%ですが、生産性と品質への影響ははるかに大きくなります。工具費の総額を把握している工場は多くても、「このジョブで実際にかかった工具費はいくらか」「どの機械が最も工具費を使っているか」に答えられる工場はわずかです。出庫ごとに原価を追跡していなければ、これらに答えるには手計算が必要です。Tooling Metricsは、在庫品目が動くたびにこの答えを自動で積み上げます。

## 2通りの消耗と4つの計算方式

工具の種類によって価値の減り方が根本的に異なるため、1つの計算式ですべての在庫品目に対応することはできません。使用できる4つの方式は、2つのグループに分かれます。

**出庫ごとの方式**は、機械で使うために在庫品目が出庫されるたびに原価を計上します。チップや切れ刃のように、1回の使用で消費する量が予測できる在庫品目に適しています。チップは、どれだけの時間切削したかに関係なく、1〜2回の工程で使ったら廃棄されます。

- **固定額**は、1回の出庫ごとに一定額を計上します。実質的には、購入原価を想定使用回数で割って償却した額です。
- **単位原価 × 使用原価設定値（10%は0.1）**は、1回の出庫ごとに在庫品目の現在の価値の一定割合を計上します。単位原価の2%のような小さな割合を計上し、現実的な使用期間を通じて減価償却の総額を積み上げます。
- **購入価格 × 使用原価設定値（10%は0.1）**も同じ考え方ですが、現在の帳簿価額ではなく購入価格を基準にします。償却後の価値ではなく契約価格で原価を計上したい場合に役立ちます。計上額が単位原価を超えることはありません。

**時間ベースの方式**は、出庫ごとではなく1時間ごとに原価を計上します。**使用時間 × 時間あたりの使用単価**は、取り扱いではなく切削時間で摩耗する耐久品に適しています。ホルダ、ソリッド工具、精密測定器などです。CAT40ホルダは1回の使用で消費されるものではなく、主軸に装着されている時間によって消耗します。在庫品目が機械上にある間、システムは時間あたりの原価を自動で計上します。

どの方式を選ぶかは技術的な制約ではなく、その在庫品目が実際にどう消耗するかについての判断です。予測しやすさを重視してソリッド工具に固定額を使う工場もあれば、交換費用を細かく追跡するために割合による償却を使う工場もあります。どちらも有効な選択です。

## カテゴリを使う理由

在庫品目ごとに原価計算方式を設定すると、すべての在庫品目を1件ずつ編集しなければなりません。実際の工場では数百件に及びます。**内部カテゴリ**はこれを避けるためにあります。各カテゴリは原価計算方式と使用原価設定値を持ち（最上位カテゴリで設定し、その下のカテゴリでは継承または上書き）、カテゴリに割り当てた在庫品目は、独自に上書きしない限りそれを自動で引き継ぎます。

設定はカテゴリのツリーに沿って継承されます。最上位の内部カテゴリには、使用原価計算方式と使用原価設定値を明示的に設定する必要があります。子カテゴリは、空欄の値を、その値が設定されている最も近い上位カテゴリからそれぞれ継承します。在庫品目は、独自の設定で上書きしない限り、所属するカテゴリの有効な設定を自動で引き継ぎます。そのため、たとえば「チップ」と「ホルダ」を原価計算の扱いが異なる枝に分け、同じ方式を使う子カテゴリは空欄のままにして、扱いが異なる子カテゴリだけを上書きできます。設定は在庫品目ごとではなくカテゴリごとに1回で済み、そのカテゴリに追加した在庫品目は追加の設定なしで正しい方式を使います。継承の詳細は[内部カテゴリリファレンス](https://support.toolingmetrics.com/ja/inventory/reference/internal-categories/)を参照してください。

在庫品目の設定は常にカテゴリの設定より優先されます。本当に別の扱いが必要な在庫品目は、いつでも個別に上書きできます。

## 原価の計上方法

使用原価は自動で計上され、手作業は必要ありません。出庫ごとの方式では、工具移動または出庫リストで在庫品目が機械へ移動した時点で計上します。時間ベースの方式では、機械上にあるすべての在庫品目について1日1回計上します。自動で計上されるため、使用原価のレポートは常に最新で、月末の締めでの推定値ではなく、現場で実際に起きたことを反映します。
