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自動補充の仕組み

保管ルール、在庫スケジューラ、購入注文の確定が連携して、倉庫の在庫を自動で維持する仕組みを説明します。

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工具関連の在庫品目は、種類が多く単価は低いものの、生産には欠かせません。チップが1枚足りない、ホルダを取り違えた、というだけで機械が止まることがあります。数百のSKUの補充を手作業で管理すると、時間がかかり、ミスも起きます。そこでTooling Metricsは、不足の検出から購買、収納までの流れ全体を自動化します。

自動補充は、次の3つの連携した段階で動きます。

保管ルールが土台です。各ルールは1つの補充方針を定義します。特定の在庫品目を、特定の状態で、特定の保管位置に、しきい値数量(最小)と最大容量(最大)の範囲で保管するという方針です。その保管位置の予測在庫がしきい値数量以下になると、補充が必要になります。購買依頼の宛先となる仕入先は、ルールではなく在庫品目自体(仕入先または整備仕入先)から決まります。

在庫スケジューラは不足を検出する仕組みです。設定した間隔で実行され、有効な保管ルールをすべて読み込み、各ルールのしきい値数量を、ルールの保管位置の予測在庫(現在庫から出庫予定を差し引き、入庫予定を加えた数量。到着予定の在庫も含まれます。在庫モデルの仕組みを参照)と比較します。予測在庫がしきい値数量以下になった購買用のルールごとに、最大容量に達するだけの数量で購買依頼の明細を下書きします。この一括処理は意図的なものです。個々の移動に毎回反応せず一定間隔で確認することで、不要な依頼を減らし、購買担当者が発注前にまとまった依頼を確認できます。

購入注文の確定は、意図して設けた手作業の確認ポイントです。下書きの購入注文は仕入先へ自動送信されません。購買担当者が内容を確認し、必要に応じて数量や仕入先を調整してから確定します。確定すると、Tooling Metricsは入荷する品物の伝票作成をすぐにキューに入れます。作成する伝票は、購入受入、購入品収納、その両方、どちらも作成しない、から設定できます。

購入注文を確定した後の処理は、組織の自動購入の設定で決まります。

購入受入・購入品収納(既定): 購入受入と、1件以上の購入品収納を作成します。購入受入は、仕入先在庫から倉庫の受入エリアへの移動を扱います。購入品収納は倉庫アクセスポイント(WAP)ごとに1件ずつ作成され、その在庫品目を受け入れる余裕のある保管ルールを持つWAPの数だけ作成されます。在庫担当者は受入エリアから品物を取り出し、各購入品収納の伝票が指定する保管位置へ収納します。

購入受入のみ: 購入受入を作成し、購入品収納は作成しません。実際の収納は手作業で行います。

購入品収納のみ: 購入受入は作成しません。受入作業を外部で行う場合に便利です。案内付きで収納できるよう、購入品収納の伝票を作成します。

オフ: 伝票を自動作成しません。受入と収納はどちらも手作業で行います。

購入品収納の伝票は保管ルールに基づきます。各明細は特定の保管位置を対象とし、ルールの最大容量で止まるため、スロットに入れすぎることはありません。入荷数量が倉庫内のルールの受入余力をすべて上回る場合、システムは保管位置を推測せず、購買担当者向けに警告を記録します。

自動処理が作成する伝票は、それを処理する人の担当になります。その人の一覧に表示され、その人が自分の倉庫アクセスポイントで完了にします。

作成元 伝票 担当者
在庫スケジューラ 移動 在庫を出す倉庫アクセスポイントの管理者
在庫スケジューラ 廃棄リスト 廃棄する在庫がある保管設備の管理者
在庫スケジューラ 下書きの購入注文・整備注文 納入先の倉庫の管理者
購入注文の確定 購入受入 注文の倉庫の管理者
購入注文の確定 購入品収納 収納先の倉庫アクセスポイントの管理者

倉庫アクセスポイントまたは保管設備の管理者が設定されていない場合は倉庫の管理者が担当者になります。倉庫の管理者も設定されていない場合は、注文を確定したユーザー、または在庫スケジューラを手動で実行したユーザーが担当者になります。在庫スケジューラの定期実行でいずれも見つからない場合は、その不足分の伝票を作成せず、管理者に警告します。

各伝票には、何が作成したかを示す作成コメントが1件だけ付きます。署名は注文を確定したユーザー、または在庫スケジューラを手動で実行したユーザーです。定期実行の場合は、伝票の担当となる管理者の名前で記録されます。

状態ごとにルールを設ける理由

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同じ在庫品目に、状態ごとに複数の保管ルールを設定できます。同じ実物でも状態によって、必要な保管場所や調達先が異なるからです。たとえばホルダなら、メインの工具室に新品を10個、整備品の発送エリアに整備予定を5個置く必要があるかもしれません。これらは別々の補充需要で、保管位置も別々、仕入先も異なる場合があります(新品は通常の仕入先、整備は再研磨を行う仕入先)。

スケジューラが不足を検出したときに何を作成するかは、倉庫の階層で決まります。

購買用のルールは、予測在庫がしきい値数量以下になる不足を検出します。発動すると、スケジューラは倉庫ツリーを上へたどり、すべての上位倉庫を確認します。同じ在庫品目の保管ルールを持つ上位倉庫ごとに、その倉庫自身のしきい値数量を上回る数量、つまり余剰分を計算します。上位倉庫はまず自分の安全在庫を守り、しきい値数量を超える分だけを下位へ回せます。スケジューラはこの余剰分について移動を作成し、残りの需要を減らします。すべての上位倉庫を確認しても残る需要は、最上位倉庫を納入先とする下書きの購入注文に追加されます。品物は階層の最上位に届き、次回のスケジューラ実行で下位まで移動されます。

整備用のルールは逆方向に働き、滞留を検出します。整備予定の在庫品目が下位倉庫の仮置き場所でしきい値数量に達すると、スケジューラは最上位倉庫の整備エリアへ上向きに送る移動を作成します。評価対象の倉庫自体が最上位倉庫であれば、移動ではなく整備注文を直接下書きします。これにより整備品の発送がまとまり、仕入先は工具室ごとの別々の荷物ではなく、拠点全体の品物を1回で受け取れます。

廃棄用のルールも同じように滞留を検出しますが、対象は廃棄が決まった在庫品目です。ある保管位置の廃棄予定の在庫がルールのしきい値数量に達すると、スケジューラは移動や購入注文を作成する代わりに、その保管設備の下書きの廃棄リストに追加します。廃棄がまとまるため、処分の担当者は保管位置を探し回らず、保管設備ごとに1つのリストで作業できます。

保管ルールを設定すれば、倉庫の補充はシステムが管理します。購買担当者が発注前に在庫を抜き取りで確認する必要はなくなり、スケジューラが代わりに確認します。在庫担当者が入荷品の置き場所を判断する必要もなくなり、購入品収納の伝票が指示します。人の判断はルールの設定という上流の工程に移り、日常の実行はシステムに任せられます。